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2021/04/11

「さよならドビュッシー」を読んだ

 今更ながら中山七里のこのミス受賞の出世作を読んだ。


後の作品を彷彿させる原石が散りばめられていて興味深かった。


主人公の女子高生が学内での苛めと戦うところは「嗤う淑女」シリーズ

謎を孕みながらピアノコンクールに向かっていく様子は演劇に姿を変えて「TAS 特別師弟捜査員」

全身やけどで松葉杖でもピアニストを諦めないのは「翼がなくても」

お父さんは「笑え、シャイロック」

加納弁護士は「御子柴礼司」シリーズ

そして、今作は「岬洋介」シリーズの第一作


岬洋介と御子柴礼司、どちらも不可能を可能にするその道のゴルゴ13というようなところが魅力だ。


気に入ったセリフがこれ。

「逃げるのは確かに楽だ。楽をして得られるものは、怠惰と死にゆくまでの時間しかない」

「全ての闘いは詰まるところ自分との闘いだ。逃げることを覚えると余計に戦うのが怖くなる」


ラストのどんでん返しは少しだけわかったけど半分だけで、もしかしたらそれも作者の意図通りに読まされているのかも…


多作ののためコンプリートは難しそう。

ともかく岬洋介は(2作先に読んでいるが)次も読んでみたいと思う。


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